書院

書院(旧庫裏) 川崎市指定重要歴史記念物

1990年(平成2年)指定

構 造 桁行63尺 梁行39尺
    一部中2階 寄せ棟造銅板葺
    西面
建築年代 江戸時代末期


 大黒柱と指鴨居の使用や中2階の通柱にあわせた軒の高い構造および雨戸を多用するなどの点に、江戸時代末期の特徴が認められる。庫裏の正面に武家風の両開き板扉・潜り扉を持つ欅材を使用した玄関を設ける格式の高い形式を持つ。表向きの15畳間に床間と床脇、書院に床間、違棚、付書院を付け、客座敷としまとまりを見せている。
 平成26年から29年にかけて保存修理工事を実施した。本堂の東に位置し渡り廊下によって接続されていたが、曳き家工事にて現在の位置に移設し、茅葺きの上に亜鉛鉄板を葺いた屋根であったが銅板葺きに改めるにあたり茅葺きの形態を復原した。また、南面の寺務所として使用していた戦後に保育園園舎として改造した部分や外回りの建具については調査し復原修理を実施した。
 庫裏は、住職の生活の場であるとともに、事務所・台所・接待所・書斎を兼ねた重要な機能を持つため、時代の変化とともに改修・改造が行われる頻度が高く、長念寺旧庫裏は、江戸時代まで遡る建物として稀少である。
 
川崎市教育委員会HP 

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