はい、長念寺テレフォン法話です。

 去る424日に川崎市教育文化会館で神奈川組の親鸞聖人750回大遠忌法要が
お勤まりになりました。多くの方と一緒にお勤めができたことは、素晴らしい
ご勝縁でした。

 話は変わりますが、428日に千秋楽を迎えこれから三年をかけて、歌舞伎座が
新しく生まれ変わるそうです。私は残念ながら歌舞伎座の中には入ったことは無い
のですが、先日目の前を通る機会がありまして、写真に納めて帰ってきました。

なぜ、今の歌舞伎座が解体されてしまうのでしょうか。外観もよく、歌舞伎と
いったら歌舞伎座を思い起こす人も少なくないと思います。廃れてしまった
わけではなく、老朽化が立て替えの理由の一つだそうです。また、多くの人に
訪れてもらうためにバリアフリー等の問題もあったのでしょう。

 こういったことを考えていて、『きっとできた当初は最新の設備で見えた人々を
お迎えしていたのだろう』と思いました、
750回大遠忌法要の時に使用した
川崎市教育文化会館も入り口には大きな階段があり、少し不便な印象を受けました、
またエレベーター等の設備も無かったので、移動に苦労した等に思います。しかし、
できた当初はその時代に合った最新のものだったのだと思います。

時代は移り変わり、私たちの考え方も時代とともに移り変わっていきます。
特に最近の日本は新しいものが次々に産まれて来ます。しかし、その中に
あって変わっていないのは仏法ではないでしょうか。

 お釈迦様が広めてくださった仏教は、かたちの違いはあるかもしれませんが世界に
広まっています。そして、親鸞聖人が私たちに伝えてくださった仏教は私たちの中に
息づいています。変わることなく阿弥陀様のみ教えを伝えてくださっているのです。
これまでに、高僧といわれる方々がいろいろな角度から仏教を解釈されてきていますが、その教えは全て変わらずにお釈迦様が説いてくださった仏教なのです。
750回大遠忌法要にあたり、また色々と
学ぶ機会を頂きました。

 三年後には新しく生まれ変わる歌舞伎座も外観は変わってしまいますが、歌舞伎を
楽しむところに変わり無いのです。仏教と歌舞伎を比べることはできませんが、
今回通じるところがあるように思い、少しお話をさせていただきました。
尊いご縁ありがとうございました。

 次回のテープの交換は、515日です。
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5月1日〜

変わるもの変わらないもの