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平成23年6月1日

大遠忌法要で聞く聖人のお言葉
 はい、長念寺テレホン法話です。
 親鸞聖人は、門弟である有阿弥陀仏という方へのお手紙の最後に、「この身
は、いまは、としきはまりて候へば、さだめてさきだちて往生し候はんずれ
ば、浄土にてかならずかならずまちまゐらせ候ふべし」と記しておられます。
 受け取った有阿弥陀仏は、まさに打ち震えんばかりの感動を覚えたことと思
います。お慕いする先生の温かいことばということだけではなく、同じ信をい
ただいた者どうしであればこその感動であります。
 親鸞聖人は、承安3年・1173年にお生まれになり、弘長2年・1262
年になくなられています。数えで90歳という当時鎌倉時代としては大変なご
長命でありました。そして、なお驚くことには、その著作の多くは、70歳か
ら晩年にかけて執筆されています。
 なかでも、三帖和讃は完成度が高いといわれています。和讃は、短い文章を
繰り返し読むことによって、読む本人もそしてそれを聞く人々にも、お念仏の
み教えを伝えていくという目的をもって書かれています。専門用語はたくさん
使われていますが、なんども繰り返し読むことによって、ことばに親しみ意味
を理解していくことができます。
 親鸞聖人は、どのような節で歌われたのでしょうか。
  煩惱にまなこさへられて  攝取の光明みざれども
  大悲ものうきことなくて  つねにわが身をてらすなり
このご和讃は、なかでもとても分かりやすく、感動的なものの一つです。この
度の、本山における親鸞聖人750回大遠忌法要において、新たに制定された
宗祖讃仰作法の音楽法要でも歌われます。最新の和讃の節です。お念仏と合わ
せて歌います。お聞きください。
  ♪煩惱にまなこさへられて  攝取の光明みざれども
   大悲ものうきことなくて  つねにわが身をてらすなり♪
如何でしょうか。
 法要では、最後に、先程ご紹介した、親鸞聖人のお手紙の一節が朗読されま
す。
 「この身は、いまは、としきはまりて候へば、さだめてさきだちて往生し候
はんずれば、浄土にてかならずかならずまちまゐらせ候ふべし」
 次の法話テープの交換は6月16日です。