　はい、長念寺テレホン法話です。
　新年おめでとうございます。
　お正月の風景。私たちの子どもの頃と、どのように変ったでしょうか。独楽まわしに、近所の仲間たちと夢中になって興じていたことを思い出します。しかし、縁が鋳物の独楽は、危険であるとして遊ぶことができなくなりました。凧揚げも、建物が迫り、電線が増えて限られた空間でしかできなくなってしまいました。羽根突きはかろうじて残っていますが、面白みの面でいつの間にかバトミントンにその座を譲ってしまいます。
　境内でお正月の遊びをする子どもたちの姿を見ることも少なくなりました。
　除夜の鐘は、ここ数十年で大きく変りにぎやかになりました。変わらないのは、初参りにお見えになるご門徒のみなさまの姿です。長念寺のお正月は、全く変わらずきています。お正月には、本堂内に掲示している年回表も貼り替えられますので、確認にみえる方も多くいらっしゃいます。
　今年から、門徒のみなさまの篤いご協力により、いよいよ長念寺平成大改修工事が始まります。工事はほぼ三年かかりますが、完成後には、初参りにいらした門信徒のみなさまが、ホッと集える場ができるのではないかと夢見ています。
　４月から順次工事が始まりますが、本格的な改修に取りかかるのは、夏になってからになります。今年の盂蘭盆会は、工事着工直前に行う予定ですので８月８日ではなく、前倒しで実施します。期日が決定次第ご案内申しあげます。
　今年から暫くは、ご不自由をおかけすることとなると存じますが、よろしくお願い申し上げます。
　私たちの周囲には、気がついたときには大きな変化が起きているものもあります。私たちの身近で、ここ数年最も変化したのは、地域共同体のあり方だと思います。共存していく上での絆の弱体化です。「お互いさま」と支えあう意識が希薄化することは、とでも残念なことと思います。
　そのような中で、お寺が、安心して人が集える場であることが、これからはもっと求められていくことと思います。そのような理想を実現できる施設としての改修が進められています。
　今年も長念寺テレホン法話をよろしくお願いいたします。
　次の法話テープの交換は１月１６日です。